2016年4月13日水曜日

宗教的十字軍

教会は、ナポレオンの侵略に対抗してスペイン人民を動員するにあたり、決定的な役回りを演じました。

1808年に起こった独立戦争では、地域的にはほとんどの場合、ゲリラ司祭に率いられ「不敬なサタンの軍勢」に対する宗教的十字軍として戦われました。

カトリック信仰とスペイン国民を同一視する伝統は、これによって強化されることになったのです。

スペインは近代において、三つの内戦を経験します。第1次カルリスタ戦争(1833~39)=写真、wiki=、第2次カルリスタ戦争(1872~76)、そして世界大戦のきっかけにもなったスペイン内戦(1936~39)です。



これらはすべて、反近代的な対抗革命運動として始まり、のちに戦闘準備を整えたカトリック教会によって、神なきリベラリズムや無神論の共産主義に対する宗教的十字軍として聖別されることになります。

ところで、フランス軍がスペインから撤退した1813年、教会の高位聖職者と田舎の聖職者は、異端審問所を解消する企てに反発し、フランスの侵略者に向けていた非難を、身内の異端というべき“リベラルなフランスびいき”に対して発するようになります。

すなわち、カトリック国スペインが、リベラルなスペインに向けて「宗教的十字軍」を起こしたことになります。

こうしてカトリック的でヒスパニック的なスペインが、リベラルでヨーロッパ化したスペインと対立する「二つのスペイン」 という現象が生じるわけです。

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