2016年4月14日木曜日

カトリシズムの勝利

20世紀を迎える時点になると、資本家階級と労働者階級との、あるいは寡頭制的なカシキスモ(各政党に属するカシーケと呼ばれる地方名望家・政治的ボスに依拠した政治システム)と大衆的な民主主義との慢性的な抗争状態の中で、スペインの教会は、はっきりと資本家側、カシキスモ側に立つことになります。

これ以後、国家は聖職者を経済的に支えなければならなくなったうえ、教育を全面的に教会に委ねてしまうことになるのです。

スペインは、近代的国民を育てて市民精神を形づくる原動力になるはずの機関を、みすみす手放してしまったわけです。

そして、内戦の勝利によりカトリック的なスペインは、“その他のスペイン”を圧倒する勝利を手に入れ、カトリシズムは再び公式の国家宗教となります。


フランコ体制の制度的、イデオロギー的な主柱はカトリック教会でした。フランコ(Francisco Franco y Bahamonde、1892-1975)=写真、wiki=自身、内戦は、彼が大きらいだったフリーメーソンやフランス百科全書とその近代的派生物――すなわち自由主義、資本主義、社会主義――に対する十字軍であったと宣言しています。

「スペイン史の展開においてユニークなのは、まず、スペイン内戦においてカトリックの反動的な有機体説が近代的な世俗主義に勝利したことである。次に、スペインにおいては〈古代〉と〈近代〉との間の長引く宗教的・政治的抗争が、カトリックのヒスパニック的なスペインと、リベラルなヨーロッパ化されたスペインとの間の文明的な抗争という形態をとった、という事実である」 とカサノヴァは指摘しています。

カトリック的、ヒスパニック的なスペインと、リベラルでヨーロッパ化を目指すスペイン。

これら隔絶した「二つのスペイン」が対立しあう場は、マチャードら「1898年世代」の知識人たちによるスペイン再生に向けた取り組みに対しても、大きな障壁として立ちはだかることになるのです。

0 件のコメント:

コメントを投稿