2017年1月3日火曜日

「ドゥエロ川のほとりで」に投影された歴史①

7月のなかば、よく晴れた日だった。
ぼくはひとり、岩山の裂け目をぬって、
くねる軽が落とす影を拾いながら ゆっくりと登っていった。
時おり 足を止め 額の汗を拭い、
喘ぐ胸に 息を送りこんだ。
あるいは 身体を前にかがめて 足を速めた、
右手の 羊飼いの杖を想わず棒切れに
身体をあずけ 身を寄せかけて。
ぼくは 猛禽類、高地の鳥が巣作りする
丘陵をよじ登っていった。
強い香りを放つ 野生の植物――ローズマリー、タイム、サルビア、ラベンダーを踏みしだきながら。
険しい原野に 灼熱の太陽が照りつづけていた。
Mediaba el mes de julio. Era un hermoso día.
Yo, solo, por las quiebras del pedregal subía,
buscando los recodos de sombra, lentamente.
A trechos me paraba para enjugar mi frente
y dar algún respiro al pecho jadeante;
o bien, ahincando el paso, el cuerpo hacia adelante
y hacia la mano diestra vencido y apoyado
en un bastón, a guisa de pastoril cayado,
trepaba por los cerros que habitan las rapaces
aves de altura, hollando las hierbas montaraces
de fuerte olor —romero, tomillo, salvia, espliego—.
Sobre los agrios campos caía un sol de fuego.


「ドゥエロ川のほとりで」は、このように始まります。詩人は、ドゥエロの源流へと険しい岩山を登って行きます。それは同時に、時をさかのぼることでもあるのでしょう。

丘陵をよじ登り、山へとわけ入っていくと、深い青空のなかをハゲワシが一羽、悠然と旋回するのを目にします。

そのあたりから、過去のスペインの歴史のなかへと足を踏み入れることになります。

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